YOASOBIのAyaseが明かす「人生のどん底」からの脱却

今月初め、YOASOBIがザック・サング・ショーに出演しました。その番組で、彼らプロデューサーデュオ、特にAyaseは、自身のパンク・ロックやハードコアといったルーツを踏まえつつ、どのようにしてVOCALOIDに出会ったのかを尋ねられました。Ayaseは、VOCALOIDと初音ミクが文字通り「自分の命を救ってくれた」と明かし、その経緯を語りました。
「当時、僕はヘビーなパンクロック/ハードコアバンドでボーカルをしていました。ボカロなんて、全く頭にありませんでしたね。ですが、バンドが解散してしまい、僕は一人ぼっちになりました。バイトもしていたのに全然お金がなくて、人生でどん底の状態だったんです。電気、水道、ガス、全てが止められてしまって。そして9年間付き合った彼女にも振られてしまって……。人生で最悪の瞬間でした。そんな時に、VOCALOIDと初音ミクに出会ったんです。」

VOCALOIDに救われて:YOASOBI結成の物語
「VOCALOIDの良いところは、パソコンさえあれば一人で曲を作れることです。だから、友達もいなくて、彼女もいなくて、お金すらなかった時でも、僕にはパソコンがありました。それで、これで曲を作り始められるんじゃないかと思ったんです。音楽を諦められなかった僕は、ボカロの世界を深く掘り下げていくうちに、たくさんの人に出会いました。そして、ikuraとも出会ってYOASOBIを結成し、それが今の僕があるきっかけになったんです。だから、初音ミクが文字通り僕の人生を救ってくれたと言えます。彼女は僕のヒーローです。初音ミクとボカロたち、ですね。」
デュオはまた、彼らの音楽のインスピレーション源――小説を楽曲に変えるという手法――、そしてYOASOBIがいかに二人それぞれを成長させたかについても語りました。Ayaseは元々歌手になることを夢見ていましたが(ソロ活動を通して今もそうですが)、YOASOBIとikuraのボーカルを通してこそ、「究極のJ-Pop」を創り出せると気づいたそうです。ikuraは、Ayaseの音楽には「私自身にはなかったルーツがある」と語り、また「自分一人では見つけられなかった、別の声や、別のニュアンスを見つけられた」と明かしました。Ayaseはさらに、「アイドル」は『【推しの子】』の主題歌制作のオファーを受ける前から作曲していたことも明かしました。原作に深く感銘を受けたからだそうです。
プレッシャーではなく、J-Popシーンにおける健全な競争
YOASOBIはまた、J-Pop界で最も大きな存在の一つであることについてどう感じているか、そして特定の基準を維持する責任を感じるか、と尋ねられました。
Ayaseとikuraは笑いました。Ayaseはこう述べました。「あまりそうは感じていません。僕らの場合、『アイドル』という曲が本当に最高のタイミングで、最高の場所で生まれて、世界中の素晴らしい人たちと出会うことができました。」この曲は現在、YouTubeとSpotifyを合わせて10億回以上のストリーミング再生を記録し、日本ではダイヤモンド認定を受けています。
Ayaseは続けました。「そして、日本人アーティストとして、僕たちは数多くの新記録を打ち立て、アジアツアーやUSAツアーも実現しました。日本人として、本当に誇れることをたくさん成し遂げてきたと思っています。ですが、日本には僕たち以外にも素晴らしいアーティストがたくさんいます。僕らは『日本で一番だ!』というある種の自信を持っています。ですが、僕たちと同じくらい情熱を持ったアーティストもたくさんいて、彼らも本当にカッコいいんです!」
「だから、『J-Popをより高いレベルに引き上げなければ、失敗してしまうのか?』というような責任は全く感じていません。むしろ、それらの素晴らしいアーティストたちに負けないようにパフォーマンスをしなければ、と思っています。そして、異なるアーティスト間のこの健全なライバル関係こそが、僕たちの音楽を世界に届けているんだと思います。健康的で、とても楽しいんです。だから、プレッシャーというよりは、他の日本人アーティストには負けたくないという思いの方が強いですね。今、僕たちは全力を尽くしています。」ikuraは付け加えました。「4月16日には、日本の他の2組のアーティストと一緒にライブを行います。そして、私たち全員がこの素晴らしいJ-Popを世界に届けたいと願っていると信じています。」
J-Popの世界戦略
ikuraは今月、別のインタビューでもこの見解を表明していました。彼女はLAでのYOASOBIの最近のパフォーマンスについて語り、「最近LAで、日本のポップミュージックがいかに世界を熱狂させられるかを目にしました」と述べ、彼女とレーベルの仲間たちが一丸となって「私たちが作るJ-Popはクールだ」というメッセージを広めたいと付け加えました。
ソース:">Zach Sang Show